諫早市内で模擬住民投票---事業見直しが93.4%
諫早千潟緊急救済本部は14日、本諌早アーケードにおいて「街頭模擬住民投票」を行った。その結果、「事業見直し」が93.4パーセントを占め、以前各新聞社が行った「住民意識アンケート」の結果を裏付けるとともに、「地元の要望」という政府・農水省、周辺自治体の事業推進のより所を覆す結果がでた。
「住民投票」は、街頭に立てた「見直し」「推進」と区分けされたボードに、シールを張り付けるという方法で午後2時から4時の2時間にわたって行われた。クリスマスの買い物で賑わう商店街を行く人々の反応は上々で、ほとんどの人が投票用シールを受け取り、ボードに自分の考えをを表明していった。
結果は総投票数822票。うち「見直し」768票(93.4パーセント)、「推進」46票(5.6パーセント)、両者の中間に貼った「どちらでもない」8票(1.0パーセント)と「見直し」が圧倒的多数となった。
この結果は、閉め切り後各新聞社・学者によって行われた「住民意識調査」の結果からある程度予測出来たことではあるが、政府・農水省はじめ行政側が主張してきた、地元の要望による事業の推進という「大義名分」を失わせるものであるとともに、「議会決議」と「住民の意識」との乖離という「議会制民主主義」の限界を改めて示すことになったと言えよう。 救済本部はこの結果を受け、政府・農水省、あるいは長崎県を始め各地方自治体に「事業見直し」を働きかけていく。
一方今回は少数であったが、「推進」と投票した人たちの意志にも耳を傾けるべきであろう。「推進派」の主張する「防災・低地の排水不良の改善」「農業の活性化」などの願いは無視してはならない。効果に疑問のある「湾閉め切り」ではない、本質的な解決策を行政は考える必要がある。
*イサハヤ干潟通信第4号から転載*
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