報道ダイジェスト 2000年3月


●3月1日 長崎新聞
 (県議会一般質問)諫干の営農について 

加藤寛治議員(自民)
 県が設置している「営農構想検討委員会」で示された営農素案と2003年度の営農開始に向けた取り組みはどのようになっているのか。

白浜重晴農林部長
 3月中旬の最終委員会で営農構想を取りまとめる。干拓地農業は、大規模で生産性の高い先進的農業経営や環境保全型農業の推進を基本として、それぞれの課題を検討している。県も委員会の意見を踏まえ、2002年度に入植者を公募選定し、2003年度に営農を開始する予定。新年度から中央干拓地で営農試験を本格化するとともに、営農希望者への事前説明や意向把握を行う。


●3月2日 長崎新聞
 (県議会一般質問)諫干堤防道の概要は

宮内雪夫議員(無所属ク)
 潮受け堤防の管理用道路を、一般交通に利用するための整備事業費が新年度予算案に計上されている。整備の概要と期待される効果は。

金子知事
 管理用道路を一般交通用として整備することで、北高高来町と南高吾妻町を結ぶ約8キロのバイパスになり、諫早市を経由するルートより約17キロの距離が短縮できる。潮受け堤防管理用道路の改築、国道取り付け部の工事などが必要で、工事費は概算で25億円。関係市町村と連携しながら早期完成を目指したい。一般交通への利用で、島原地域と北高地域の物流の効率化や観光の活性化、諫早市中心部の交通渋滞緩和が期待される。


●3月8日 西日本新聞
 県議会委 防災効果は年90億円 諫早湾干拓事業で県試算

 県議会農林水産委員会が7日開かれ、国弘実・県農林部参事監は国営諫早湾干拓事業について田畑の塩害防止や背後地の水害防止などで金額にして年間90億円の防災効果がある、とする試算を明らかにした。2000年度から北高高来町側の小江干拓地で、農家に委託して試験作付けを行うことも表明した。


●3月8日 佐賀新聞
 諫早湾干拓の中止を

 佐賀県太良町、大浦漁協の若手でつくる振興研究部は、諌早湾潮受け堤防の水門開放と干拓工事の即時中止を求めることを決め、7日、同漁協の役員会に組合を挙げた行動を取るよう申し入れた。同研究部によると、97年4月の潮受け堤防水門閉め切り後、潮位が20〜45センチメートルも上昇。また97年は318トンだったタイラギの水揚げ量が年々減少し、今年はついにゼロに。
 同漁協は88年、国との間で漁業補償契約を交わしたが、その際、「予想しない新たな被害や支障が生じた場合」は別途協議するとしていた。今回の動きは、同契約に基づくものとしている。


●3月16日 朝日新聞
 諫早湾干拓営農委 来月中旬へ開催を延期
 
 諫早湾干拓干拓営農構想検討委員会は16日に予定されていた最終会合を、来月中旬に延期する。諫早湾干拓室は「出席者の日程調整が年度末で難航し、来月中旬に延期した」としている。最終会合でまとまるはずだった提言は、約1カ月遅れることになるが、同課は「法律的に期限が区切られているものではなく、問題はない。計画全体への影響もない」としている。


●3月25日 共同通信
 船上から魚介類を供養 諫早干拓工事の中止求める

 佐賀県太良町の大浦漁協の有志でつくる「漁師会」の約50人は25日、長崎県・諫早湾の潮受け堤防の水門前に漁船約15隻を並べ、死んだムツゴロウなど魚介類の供養を行うとともに、干拓工事の中止などを求めた。
 同漁協は当初、諫早湾の干拓工事に反対していたが、1988年に8億6千万円で国と漁業補償契約を締結した。堤防の水門閉め切り後は二枚貝のタイラギの水揚げ量が年々減少するなど漁獲の不振が続き、内部から不満の声が出ていた。


●3月25日 長崎新聞
建設省長崎工事事務所 事業概要を発表 浸水防止へ本明川河道を掘削

 建設省長崎工事事務所など建設省の県内出先機関は24日、2000年度中の県内直轄事業の概要を発表した。昨年七月の豪雨で、家屋の浸水被害などが出た諫早市の本明川では河道の掘削が中・下流部を中心に約8.5キロにわたり実施される。総事業費約12億円。
 本明川水系で諫早市天満町など十カ所の護岸整備(総事業費約11億円)、諫早排水機場の排水ポンプ増設(同約6億9千万円)も併せて行われる。


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