三団体共同の要望書に関するプレスリリース
1997年12月19日
報道関係者各位
JAWAN、WWFJapan、日本野鳥の会、
大木浩環境庁長官に「シギ・チドリ類渡来湿地目録」に記載された
国際的に重要な渡来地の保全について要望を提出
JAWAN(日本湿地ネットワーク)、WWFJapan((財)世界自然保護基金日本委員会)、(財)日本野鳥の会は、12月2日付で大木浩環境庁長官に「シギ・チドリ類渡来湿地目録」に記載された国際的に重要な渡来地の保全についての要望書を提出した。
要望では、97年9月8日に環境庁より発表された「シギ・チドリ類渡来湿地目録」を歓迎するとともに、一方これらの国際的に重要なシギ・チドリの渡来地である諌早湾(有明海地域)、藤前干潟(伊勢湾・三河湾地域)、和白干潟(博多湾地域)などが、消滅または劣化の危機に直面しており、なおかつこれらを引き起こしている事業の見直しがまったく行われていないことを指摘した。
そして、これらの国際的に重要な渡来地を保全し、湿地開発事業の関係者が既存の開発計画の策定にいたった調査を再度、公開・公正なやり方で行うこと、計画の代替案を検討するための合意形成の場を設けるよう努めることなどを、環境庁が当該事業者に対して要請するよう強く要望した。
また、同じく12月2日付で米国オルブライト国務省長官、ダニロフ=ダニリヤンロシア連邦環境保護自然資源大臣、オーストラリアヒル環境大臣宛に要望の手紙を提出した。手紙では、「シギ・チドリ類渡来湿地目録」が発表されたことを伝え、なおかつこれらの国際的に重要な地域が消滅の危機にあることを報告した。そして、それぞれの国と日本が締結している二カ国間渡り鳥条約・協定に基づき、各政府が渡り鳥保全のために現在どのような取り組みを行っているのかを、JAWAN、WWFJapan、日本野鳥の会に報告するよう要望した。
この件に関するお問い合わせは、
JAWAN 柏木実 (tel 0425 83 6365)
(財)日本野鳥の会 保護・調査センター調査室 小板 正俊 (tel 03 3463 8997)
WWFJapan 自然保護室 東梅貞義 (tel 03-3769-1713) まで。