ここまでわかった!諫早湾干拓の環境への影響
4月12日、文京シビックセンター・シルバーホールで開催
諫早湾の閉め切りから、まる6年となるこの4月、諫早干潟緊急救済東京事務所と有明海漁民・市民ネットワークでは、干潟を守る日2003のイベントとして、東京で下記の集会を開催します。皆さま、ぜひご参加ください。
干潟を守る日2003 in 東京……諫早湾干拓と有明海異変を考える集い
ここまでわかった!諫早湾干拓の環境への影響
- 日時:2003年4月12日(土)13:00〜
- 会場:文京シビックセンター4Fシルバーホール
営団地下鉄丸の内線・南北線後楽園駅、都営三田線・大江戸線春日駅下車徒歩1分、
JR水道橋駅徒歩8分
- 参加費:1000円(資料代)
2002年度のノリ漁期、有明海ではまたしても不作に見舞われました。2000年度の不作による負債を抱えるノリ漁民は、更なる追い打ちに打ちひしがれています。ノリばかりではありません。有明海では、タイラギをはじめとする採貝業や漁船漁業者の生活もますます苦境に陥り、一刻も早い解決が切望されています。
そして、その有明海漁民の誰もが異変の主因であると指摘する諫早湾干拓事業(諫干)について、2001年12月、通称「ノリ第三者委員会」は、諫早湾のみならず有明海全体の環境に影響を与えていると想定されるとの見解を示しました。しかし、農水省は、「因果関係は不明であり、現在調査中である。」としながら、第二のギロチンと言われる内部堤防前面の工事を強引に進めています。また、政治は「有明海特措法」なるものを隠れ蓑にして、またもや新たに環境評価委員会を作り、そこでは諫干との因果関係を議論から意図的に外そうとしています。
一刻も早い因果関係の解明が望まれる中、科学者による研究も活発に行われ、諫干の環境への影響もかなり確実なところまで明らかになってきました。今回は、有明海の調査・研究を続けてこられた二人の専門家に、農水省も言い逃れができないほどに解明された、諫早湾・有明海の環境悪化のメカニズムについてお話しいただきます。
●主なプログラム(予定)
- 諫早湾干拓と有明海に関するNGO自主制作ビデオの上映
- 講 演
諫早湾締め切りがなぜ悪いのか
―干潟の浄化機能、湾内流動変化、底質変化から考える―
佐々木克之 前・中央水産研究所
有明海で発生する赤潮の大規模化とそのメカニズムについて
堤 裕昭 熊本県立大学
- 諫干主因説の認定を求めて
錦織 淳 漁民・市民ネットワーク顧問
●講演者のプロフィール
- 佐々木克之:海洋環境研究者 前・中央水産研究所
- 1971年より東海区(現中央水研)勤務、三河湾の窒素やリンの循環研究、沖合いの炭素循環研究に従事、最近は干潟の物質循環の立場から、各地の埋め立て問題について解析をおこなっている。
- 堤 裕昭:熊本県立大学・環境共生学部教授
- 2001年より、安達貴浩・九州大学大学院工学研究科助教授、小松利光・九州大学大学院工学研究科教授、門谷茂・北海道大学水産学部教授、高橋徹・みなまた環境テクノセンター研究員と、有明海における赤潮の発生規模の大型化とそのメカニズムを共同研究している。
●主催:諫早干潟緊急救済東京事務所/有明海漁民・市民ネットワーク
●後援:諫早干潟緊急救済本部/よみがえれ!有明海訴訟弁護団
日本湿地ネットワーク/日本自然保護協会
世界自然保護基金ジャパン/日本野鳥の会
●お問い合わせ:諫早干潟緊急救済東京事務所 TEL/FAX 03-3986-6490
E-mail isahaya@msj.biglobe.ne.jp
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