プレ・ラムサールシンポジウム(4月3日)レポート
干潟を守る日1999 in 長崎・諫早干潟

プログラムは、最初にWWF・Jの東梅さんが「コスタリカ会議の意義・目的と日本のNGOの取り組み」について報告。東梅さんの報告は詰め掛けたマスコミが大きな関心を示して、休み時間に東梅さんはたくさんの取材を受けていました。

続いて、韓国湿地運動連帯会議のキム・キョンウォンさんが「韓国の湿地の現状、保全の動き」について報告。韓国の湿地保全運動がこの数年で飛躍的に前進していることや、みなさんご承知のセマングンなどの大規模開発で韓国の広大な湿地が危機的な状況にあることなどが報告されました。お話のなかで、韓国はJAWANなど日本の湿地保護運動とのネットワークを大歓迎していていること、山下弘文さんを「お父さん」のように慕っていること、などが話されて、大変友好的なムードでした。キムさんの報告は明快かつ論理的で、通訳の山下亮さんとのコンビも絶妙でしたから、まるで日本語の報告を聞いているようにストレスなく伺うことができました。

休息のあと、これを受けて、山下弘文さんが「これからの湿地…藤前後の諫早、日本の湿地」について報告。
各地からの報告として、三番瀬について牛野さん、曽根干潟について山本さん、和白干潟について松本さん、臼杵の的場ケ浜について斎藤さんがそれぞれ報告され、九州・琉球湿地ネットワークの脇さんからは本渡干潟の問題やパンフレットのことについて発言がありました。また、この他にも、各報告者への質問や意見発表などが活発にあり、日本と韓国の両方の政府に、それぞれの国の干潟は東アジアのフライウエイを守るうえで密接に関連しているので、どちらもきちんと保全することが重要である旨の手紙を韓国と日本のNGO(集会の名とJAWANと了解が取れることを条件に韓国のNGO)の名で出すことなどの行動プランが決まり、「干潟を守る日」宣言が採択されました。

その後、場所を移して、完成間際の湿地ビデオ「時代は変わる」の本邦初公開10分版プロモーションビデオを、政策担当の伊藤さんの解説付きで鑑賞するという贅沢なおまけもありました。この10分版プロモーションビデオは、ビデオの普及をするうえで大きな力になるような気がします。

夜は、場所を移して、懇親会。こちらも大変にぎわいました。

シンポジウムも懇親会も用意した資料や席が少し足りなくなるという状況で、山下弘文氏の読みは相変わらず正確なものでした。

(堀 良一/博多湾市民の会)


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