諌早干拓見直しについて、政府も長崎県も「すでに決まったこと」として、取り合おうとしない。しかし、この干拓事業について説明を受け、承諾を求められたのは、諌早周辺の漁業関係者だけではなかったのだろうか。漁師たちが漁業補償費をもらって、しぶしぶ漁場を捨てたことを、政府は、「周辺住民はすベて、干拓に賛成している」というふうに喧伝している。大半の諌早市民も長崎県民も一度として諌早干拓事業についての意見を求められたことはない。「なぜ、今になって干拓反対か」と言われても、あのギロチンが落ちるまで、県民も、国民も、諌早干拓について、声を上げるチャンスはなかったのだ。

 諌早干拓は次の理由で大罪と思っている。

 (1)神が創造した無数の生物を抹殺した。
 (2)有明海の魚介類の繁殖地をつぶした。
 (3)干潟の自然浄化装置を台無しにした。
 (4)渡り鳥たちの休息地とえさを奪った。
 (5)時代に全く逆行する広大な農地造成。
 (6)国民の声を無視した無駄な公共事業。
 (7)環境アセスメント抜きの干拓。

 願わくは、いつの日か、まともな政治家が出て来て、干潟を元に戻してくれることを祈りたい。

 *イサハヤ干潟通信第6号より転載*


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