9月30日、民主党・菅直人代表が来諌

 9月29日、民主党の菅直人代表が諌早を訪れ、救済本部メンバーらと交流しました。9月30日は朝8時過から現地を視察、その後の記者会見で、10月1日の国会代表質問で諌早問題を改めて追求して行くことを表明しました。

 夜8時の便で長崎空港に到着した菅代表は、同行した川内博史衆議院議員とともに、諌早市内の大衆割烹「多な可」で9時から開かれた懇親会に出席、救済本部の山下代表をはじめメンバーが諌早の現状を報告しました。菅代表は水害写真のパネルに見入り、また山下代表が「海上保安庁が諌早湾は高潮危険地帯ではないと言っている」との話に、頷きながら聞き入っておりました。。一方話が公共事業や地方分権などに及ぶと、菅代表が身を乗り出し熱っぽく語り出すなど、市民運動家出身らしいシーンも見られました。

 翌日8時15分にホテルを出た菅代表一行は乗船視察のため、本明川澪筋の白浜桟橋に向かいました。15分程で到着した菅代表は、乗船前にも桟橋から干潟に降りて様子を見るなど熱心さが伺えました。同乗した山下代表によると、菅代表は調整池の水を自らなめ、塩分濃度を確かめたそう。同時に山下代表は水質チェッカーを使い、調整池の塩分はかなり濃いことが分かりました。

 40分ほどで船での視察を終え、一行は市役所へ。特別会議室(市長室の隣)での記者会見に臨みました。そして菅代表は「諌早は、日本の公共事業を見直すターニングポイントだ」と、この問題が日本の行政改革にとって重要である、との見方を示しました。そして「見直しの運動が沈静化しているようだが」との質問に対し「行政がいつも狙っているのは人々の『あきらめ』だ。大変だが、あきらめず頑張ってほしい」と述べました。

 一方吉次諌早市長が文芸春秋8月号に書いた記事「菅直人さんあんまりだ」についての感想を聞かれた菅代表は「タイトルの割には、あまり私への反論にはなっていない」と軽くかわし、また諌早大水害と「潮受堤防の防災効果」をいかにも関係あるように書いた部分にふれ、「諌早水害は眼鏡橋による災害。潮受堤防の効果とは趣旨が違う」と述べ、「市長でも正確な状況を把握し、冷静に判断してほしい」と市長の態度を批判しました。 

菅代表は10月1日、国会での代表質問に臨み、諌早湾問題について取りあげます。

(9月30日 諌早干潟緊急救済本部:前田健司)


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