漁民と共闘一歩前進 イサハヤ干潟通信5月号より

山下弘文(諫早干潟緊急救済本部)

 4月15、16日の両日開催した「干潟を守る日2000 in 諌早」は素晴らしい成果を上げました。このシンポの成功には多くの方々の協力がありました。いち早く本部に駆けつけて手伝ってくれた東京ボランティアの仲間たち、長年の仲間である波佐見町職員、天草の学生、元諌早の自然を守る会の仲間などに心から感謝いたします。

 一方、シンポをもり立て、勝利に確信をもたらせてくれた、かって南部地域総合開発反対を共に闘った大浦、島原漁民の仲間たちの、生活を掛けた決起とシンポ参加に対し心からの敬意と感謝を捧げたいと思います。さらにオランダから来て戴いたヘース博士は、日本の官僚との著しい対照的な考え方と、真摯な科学的分析、実践の素晴らしい実例を見せてくれました。

 韓国の仲間たちのスライドを見ながら、私たちの活動との一致点を見いだし、さらに、干潟の生物と漁法などが有明海とほとんど同じであることに、改めて感動しました。そして何よりも、なにものにも恐れず、真正面から闘い抜いている韓国の住民運動は、私たちに大きな示唆と感動を与えてくれました。

 こうした多くの人々の心からの協力と支援があればこそ、シンポは大成功のうちに終了したと感謝しています。このシンポの最大の成果は、何といっても漁民の決起でした。直接生活がかかり、しかも漁業権を有している漁民の決起は、まさに私たちが長年待ち望んでいたものでした。諌早干拓の解決は、これら漁民の実力闘争と私たちの政治的な活動、科学的調査と批判だと確信がもてた、素晴らしい成果を挙げました。

イサハヤ干潟通信 2000年5月号より)


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