松伏高校科学同好会「諫早は今」展示レポート

 10月3〜4日に行われた埼玉県立松伏高校の文化祭で、同校科学同好会が「諫早は今」というテーマで展示発表を行いました。顧問の後藤先生は、この企画の準備のために実際に諫早を訪問。高校生の部員も、WWFや諫早干潟緊急救済東京事務所を訪れて取材を行い、今回の展示物や、研究レポートを作成しています。

 多くの展示の中でも圧巻なのは、「閉め切り前」と「閉め切り後」の2つの大きなジオラマ(地形模型)です。鳥やムツゴロウがたわむれる美しい諫早湾と、クレーンなどの土木機械が立ち並ぶ中、潮受け堤防が作られて破壊されてゆく干潟の様子が再現されています。ジオラマの周りには、実際の風景写真が置かれており、ボタンを押すと写真に対応した地点のランプが点灯する仕掛けになっています。「閉め切り後」のジオラマの周囲には、ひび割れた干潟の写真のコピーが壁一面に貼りめぐらされ、自然破壊の規模の大きさと深刻さが表現されていました。

 このほかにも、アサリの水質浄化の模擬実験や、野鳥の写真の展示、干潟の解説パネル、黄色いハンカチへのメッセージ書き込みコーナーなど、さまざまな角度からの展示発表が行われていました。当日はNHKも取材に訪れ、テレビニュースでも放映されたようです。

(報告:諫早干潟緊急救済東京事務所・矢嶋)

後藤先生(左端)と部員のみなさん

科学同好会展示室の入口

閉め切り前の諫早湾のジオラマ

閉め切り後の諫早湾のジオラマ

諫早湾の乾いた潟土(左の容器の中)と貝殻

引力と潮の満ち引きの関係を説明するコーナー


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