貧酸素 成層化で海底の水が酸欠状態になり、
貝や魚の生息にダメージ。

 潮汐潮流が弱まり海水が成層化すると、空気中の酸素が海中に十分に行きわたらなくなり、酸素濃度の極端に少ない水(貧酸素水塊)が海底に発生します。諫早湾の閉め切り以降、調整池から排出されて海底にたまる有機物や、沈降した浮泥に吸着していた微小動植物の分解にも酸素が使われます。この酸素不足の水にさらされることで、海底の魚介類は弱ったり死滅したりしてしまいます。

速い潮流が海水を上下に混合し、空気中の酸素は海底まで十分に行きわたります。有明海の海底は特産の二枚貝であるタイラギなど、魚介類の豊かな「宝の海」でした。
貧酸素水塊によって、海底の貝やエビなどが死滅し、それをエサにしている魚類も減少してしまいました。貧酸素水塊は諌早湾やその周辺の有明海奥部で急増しています

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